鉄道マニアのこじらせ話

鉄道好きも知ってるようで知らない、そんな鉄道の技術をわかる範囲でご紹介したいと思っているブログです。もちろん、それだけではネタが尽きるので、鉄道技術や鉄道以外のお話もさせていただきます。

規程の遵守

横浜市営地下鉄ブルーラインが脱線してから4日、先ほど10時から運転再開したようです。

我々に届いている情報から読み取れる原因としては・・・

  • 夜間作業を行っていた作業員が横取り式転てつ器に横取り装置を残したままであった
  • 確認を怠り、失念した前項を発見できなかった
  • 未確認のまま報知機のスイッチを切とした

この3点となるようですね。


この様な作業においては守らなければならない作業手順というものが存在するはずです。
おそらく

  • 作業終了後に確認すること
  • 確認後報知機のスイッチを切とすること

は定められていたのではないかと思います。
もっと言うと

  • 作業していない第三者が確認すること

というのもあるかもしれませんが、おそらく先の二項はあったものと推測します。


近畿日本鉄道でも横取り装置撤去忘れによる脱線が起きてます。
2009年2月27日近鉄大阪線東青山駅構内発生、もう10年も前の事です。
この時は10名が処分され、懲戒免職者も出ているようです。
必要な確認を怠ったということでの処分だそうで、おそらく定められたことを行わなかったのだと思います。


この2件に共通することは会社で定められた規程、作業手順を守らず作業を行った(怠った)というところで、それが事故の原因となったことでしょう。
規程は我々の安全を守るために定められた重要なものであるということは言うまでもありません。
それ故、守らなければたちまち危険な状況に陥ることは容易に想像できます。
規程や作業手順には、特に途中で改定されているものについては必ず根拠があると言っても過言ではありません。
それは先人のヒヤリハット、または痛い経験から改定・制定されたものも多く存在します。
近鉄で起きた事故から横取り装置の取り扱いに関する規程が改定・見直しが実施されていたり、改定まで行われていなくても教育が行われていたものと思います。
異なる社局での出来事とは言え、10年前の先人の痛い出来事が忘れられてしまったのでしょう。


これは交通ルールも同様かと思います。
教習所で教わるルールは様々なものがありますが、どれも根拠があったものと思います。
左折時の巻き込み確認を目視で行う、左折時の幅寄せの必要性、ウインカーの必要性や時機、MT車で踏切を渡る際の注意点・・・
全て歩行者・運転者を守る大切なルールだったと思いますが、違ったっけか・・・
それらを守らなければ危険な状況に陥る可能性は皆無だっけ?どうだろう・・・
私はペーパードライバーなので偉そうなことを言えませんが、残念ながら免許を持つに値しないなと感じる方を見ることもあります。
高齢者の事故も増えている昨今、免許の更新も内容を見直さなければならないと思いますし、教習所での教習内容も本格的に見直さなければならない気がしてなりません。

免許というのは本来禁止・制限されている事を、行政機関から特別にお許しをいただくということだそうです。
(気になる方は辞典をお調べください、だいたい同じようなものが出てくるかと)
車の運転って本来禁止や制限されてるんですね。
車の運転が本来禁止や制限されているというのはどういうことなのでしょう・・・

見直した結果によって免許を取る人が減ると非難されそうですが、それならそれでいいのです。
免許を取らないという選択肢をとるのであれば、その人は免許を取るに値しない人だったというだけです。


様々な場面において、なぜこのようなルールがあるのか?改めて見直していく必要があると感じた1件でした。